翌日、曇り空のドニエプル川、デッキに出て眺める。
どの辺りにいるのか見当もつかない、反対側のデッキへ。
左右のデッキ、どちらから眺めても、
向こう岸がほとんど見えないほど川幅が広い、まるで海。
ドニエプル川には水力発電用のダムが6ヶ所作られているという。
昨夜3時過ぎにすでにひとつ通過してきたらしいけど、
寝ていたので気がつかなかった。
そして、レストランで昼ご飯を食べている時、
船が何かにがりっとぶつかった振動があった、
クレメンチュークの閘門の入り口に差し掛かったのだ。
わたしたちの乗っているクルーズ船がやっと通れるくらいの幅しかない、
右側のコンクリートの壁にガツンガツンとぶつかりながら方向調整。
ぶつかった振動で欠けたコンクリートの欠片が
船の手すりに落ちてるし・・・結構強引だなぁ。
水門の上の橋には地元の人たちが見物に集まっていた。
その向こうに霞んで見えるのが、これから下りる水位。
船体が収まると後ろ側の水門が閉じて、
水位がゆっくりと下がり始める。
そして、水の中から新しい水門が現れて、
水位が下がったところでその扉がゆっくりと開き始めた。
水門が開ききると、船は前方に進み始める。
見物していた地元の人が笑顔で手を振ってくれる。
閘門の向こう側の川面には小さな村。
今日は丸一日ドニエプル川の上で過ごす。
船内ではウクライナにおけるユダヤの歴史や
クレズマー音楽についてのレクチャーや
ダンスクラス、ジャムセッション、映画上映など
盛りだくさんのプログラムが企画されていた。
中州の島に立っていた教会、午後になって天候回復。
そして、日が暮れ始める、川面がキラキラ光る。
夜、闇の中に浮かび上がる
ドニエプロジェルジンスクの閘門に到着。
水位が下がり始めて、
水門が開いた。
出航!
水門の向こう側に現れたのは
煙突の吐き出す煙が赤く反射する巨大な工業地帯、
その圧倒的な風景にしばし見入ってしまった。
