(格子柄の織物で作られるマラムレシュのバッグ)
(マラムレシュの靴、昔は古タイヤで作ったものも売られていました)
(台の上に積まれているのは古着)
(簡易飲み屋のテント)
(飲み屋テントの裏手は動物市に)
(肩に置かれたおっきな手があったかそう)
(荷台は休憩所、遊び場にもなる)
(カメラを向ける私が笑顔になる瞬間)
(ミネラルたっぷりな動物用の岩塩、初めて見ました)
(八百屋トラックも出店してます)
(小腹が空いたら炭焼きのミーチ、マスタードを添えて)
(ぺットボトル入りの自家製蒸留酒「ツイカ」ショットでくいっと立ち飲み)
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月曜日にはイエウド近隣の町ボグダン・ヴォダ、またはドラゴミレシュティに青空市が立つ。食料品や日用雑貨の出店が並び、農具や家畜の飼料など村の生活に必要なものもがすべて揃う。そして市場の一角では馬、牛、羊に山羊、豚、鶏が売買されている。初めて見た時はタイムトラベルをしたような大らかな光景に感動した。
馬は村の交通、輸送を助ける。牛、羊、山羊のミルクはチーズに、村人にとって貴重なタンパク源だ。羊毛で作られるジャケットや帽子、毛布などの防寒具は厳しい冬を迎える山の生活に欠かせない。毛糸はマラムレシュ独特の柄で織られ、絨毯やバッグ、民族衣装のエプロンになる。鶏はほぼ放し飼いで家の周りをちょこちょこ、豚はじっくり飼育して祝祭日のごちそうに。
(荷車に乗っているのは自家製の大きなチーズ)
たった数日でも家畜小屋のある家で寝泊まりすると、村の生活は動物たちに支えられていることが分かる。鶏の鳴き声を疎ましく思いながら目覚め、朝食の温かいジャガイモを無心に食べている豚を見ながら歯を磨いて、馬や牛が身近にいる一日を体験するたびに、山の暮らしは動物たちがいなければ成り立たないことを実感している。
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ルーマニア北部、ウクライナと国境を接する山間部に広がるマラムレシュ、この地方に来ると必ず行くのがイエウドという村、初めて訪れたのはもう20年近く前。この村に来た時いつも滞在しているNの家は村のメインストリートにある古い木造教会の斜め前にある。朝、庭で顔を洗っていると、この地方特有の格子柄の布バックを前後に担いだ女性たちが教会に向かっていた。
Nに誘われミサが行われている教会へ。大きなバッグに入っていたのは編み込まれたリング状の大きなパンだった、祭壇に並べられている。ミサの後、教会前で果物(プラムやリンゴ)の蒸留酒「ツイカ」、この地方では蒸留を繰り返し純度を高めた「ホリンカ」と呼ばれる酒と甘いパンが振る舞われた。そしてNに連れられ村の集会所に。3列に並べられたテーブルには黒い衣装の村人が並んで席についている、今朝のミサは村に住んでいた人物の一周忌だったのだ。
追悼の宴がはじまる。3列の長いテーブルの端、それぞれ3人の男性がホリンカの入ったボトルとショットグラスを持って立ち、まず一杯ホリンカを飲み干す。そして3人は端から順番に一人ずつショットグラスにホリンカを注ぎ、受け取った村人もそれを次々と飲み干していく。テーブルにいる全員に杯が回ったら、すぐにスタート地点に戻ってきて、再度ショットグラスがホリンカで満たされる。そして向こうの端に着いたら、またこちらに戻ってくる。エンドレスでショットグラスが行ったり来たり、まだ朝10時にもなっていないのにこのペースは恐ろしい(笑)
食事も始まる。ペリショアレ(ミートボール)のチョルバ(スープ)にサルマーレ(米入りのロールキャベツ)、どちらもほどよい酸味が美味しい郷土料理。食事をしている間もホリンカのショットグラスが宙を舞う、まだ午前中とは思えないほどお腹が満たされ酔いが回る。壇上の神父の祈りで追悼の宴は終了し、教会で見た大きなパンがひとつずつ参加者に配られた。
(パンを片手に家路につく)
翌日も集会場に呼ばれたので裏手にある炊事場も見学させてもらう。この日のスープは2種類、コンソメスープの方は鶏を丸ごと煮込んだスープだったらしい。庭で放し飼いにされていた鶏だったんだろうなぁと思って覗いていると、調理担当の女性たちに美味しいから食べろ、食べろとすすめられる、すでにおなかいっぱいだったけど味見する、うん、自然の味、大地の味。
(これがホントの丸鶏スープ)
(後片付けに大忙しな舞台裏)
この日の追悼は命日から7週間後だったと思う。キリスト教の慣しには明るくないんだけど、仏教でいえば49日、不思議な共通点があるんだなぁ、と朝から酔っぱらった頭で思った記憶が残る。薪を炊いた窯で普段は大きな丸いパン焼く。編み込みが入っているパンは宗教行事のために焼かれるパンなのだろう、どこか人の縁や人生を象徴しているようにも見えてくる。
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そっか、もう10年も前のことだったんだ.じゃあブログに書いたかな?と思って遡って見たけど、投稿はしていないみたい。ついでに、今となっては2年に一回くらいしか更新していないこのブログ、初回が2005年だよ・・・少し読んだらインスタグラムも2011年の年末に初投稿してるし、時が経つのが速すぎて怖い(笑)
2011年の今頃、わたし達はルーマニアに向かっていた。いつもは鉄道で国境を越えるけど、この時は友人の車に乗っていた。国境を超えて山間部のマラムレシュ地方へ。
道中、イチゴ売りが現れる。ルーマニアでは道路脇で季節の野菜や果物を販売している事はめずらしくない、ジャガイモやスイカなどが季節によって山積みされていることも。見たことないような色や大きさのキノコ売りが出ていたこともあった。雨の多いシーズンだった。後からキノコでの食中毒が頻発していると現地に住む友人から聞いて、冒険しなくてよかったとほっとしたり。
イチゴ売りのスタンドが何軒か続いたので、産地なんだろうと思いUターン、路肩に車を停めて家族でイチゴを売る出店に立ち寄る。「今朝、摘んできたんだよ!」と笑顔の親子、すぐに食べられるようにとイチゴを庭で洗ってくれた。
イチゴを頬張る。まるでジャムのように甘い、口の中でジュワっととろける。これ以上ないくらいの完熟、今すぐに食べなければ数時間後にはジュースになってしまうんじゃあないかってくらいに熟したイチゴだった。指先が赤く染まる。
車の後部座席で、無心に、あっという間にイチゴを大量に飲み込んでいた。夢のように甘いイチゴだった。なんでもっと買わなかったんだろうと後悔もした。もう一度味わいたいけど、この時期にあの道を通る機会にまだ恵まれていない。
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(やっとつぼみが膨らんできたのにうっかり茎を折ってしまい水栽培に、でも咲いた!)
イチゴの季節が来るのもちょっと遅めだったかな、最近は見るからに甘そうなハンガリー国産イチゴが八百屋にたっぷり並んでいます。毎年、春になると最初に出回るのはスペインやギリシャ産、少ししてハンガリー産が登場します。値段は高めだけど、しっかり熟した国産イチゴはやっぱりおいしい!昔は安価だったこともあり、この時期になると毎日一キロ近くぺろりと食べていた気がする、それくらいイチゴが好き(笑)こちらでは食べられる期間が限られているっていうのもあると思うけど。
そんなわたしのために、昨年はブダペストに残っていた夫が、市場に行ってはイチゴを買ってせっせと冷凍していました。東京から帰ってきたら狭い冷凍庫がイチゴとチェリーでいっぱいいっぱい!冷凍保存は初めてでしたが、ちょこちょこ解凍して楽しめることが分かりました。さっと洗った冷凍イチゴをビンに入れ、上から蜂蜜をかけて冷蔵庫で自然解凍。フタを開けるとふわっと甘い春の香りが!そのまま食べたり、ヨーグルトに乗せたり。簡単で美味しかったので今年も冷凍保存を少しずつ始めてます。
イチゴジャムもほぼ毎年作っています。去年はシーズンの終わりにブダペストに戻ってきて、次に東京に帰省する時に持っていこうと急いでジャムを煮たのですが、今のところまだ簡単には帰国できない状況ですね。。。イチゴ酒は2年前に作ったのがまだ残っているけど今年も作りたいなぁ。
(砂糖を加えて数時間おくと真っ赤なジュースが、このまま食べたくなるのをガマン!)
(粒を大きく残したものと、そこそこ潰したもの2種類作りました)
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(去年の今日の東京のアジサイ)
去年の今頃は東京の実家にいました。約1ヶ月滞在する予定で3月に帰省、そのままコロナ感染拡大の影響でフライトのキャンセルが続き、ブダペストに帰ってきたのは6月に入ってから。以来この1年は、ハンガリー国外に出ていない。こんなことは過去20年で初めてじゃあないかな。
(去年の今日の東京の道端)
ひさしぶりに桜を見たくて春に帰省を計画して、思いがけずに4月から6月にかけての東京を体感することに、それもたぶん20年ぶりくらい。じりじりと焼くような日差し、蒸し蒸しする暑さ、日本ってだいぶ南国なんだなぁと。
春から初夏にかけて、東京の住宅地は花盛りでした。玄関や軒先に置かれる植木鉢はもちろん、垣根や道路脇、駐車場に空き地、ついつい足を止めてしまう。
街に出かけることもままならず、友人たちともほとんど会えずに実家に籠もって、家族と淡々とふつうの生活を送っていました、買い物に行って、料理をして、テレビをみたり。ちょっと大掛かりな断捨離もして、母の部屋に新しい家具を選び、古くなった家の修繕をちょこちょこ、庭の手入れも日課に。何があったわけじゃあないけど毎日楽しく過ごせたことに感謝、わたしにとっては忘れられない特別な帰省となりました。
(断捨離で発掘した20年前のサンダル、まだはける!)
]]>この季節に降る雨は農作物にとって恵みの雨だけど、
今年は例年に比べると肌寒く雨天の日が目立った気がする。
5月はバラが咲き始める季節でもある。
徒歩で移動中に驟雨に見舞われ、傘を持たずに出てしまったので軒先や木陰で雨宿りしながら歩を進める。
雨脚がやわらいだところで通りがかったバラの庭に寄り道した。
立ち寄ったのは7区にある「バラの広場(Rózsák tere)」
教会の花壇に植えられたバラが一斉に花をほころばせ、雨粒を転がしているかのよう。
近づくと湿った土と甘い花の香りがムンと立ち上る。しばし時を忘れる。
街中でこれだけのバラが無造作に咲き誇っている風景ってなかなかないかも。
唐突に太陽が顔を出す、これが5月の天気。
とたんに周りの彩度が上がって初夏のような輝きを見せる。
教会の裏手にまわるとハナミズキのような白い花が満開。
そして気がつけば太陽は新たに湧き出た灰色の雲の中に埋もれてしまっていて
あたりの風景が再びしっとりとした空気に取り込まれていく、バラの花にだけ彩度を残して。
そしてこの後、目的地に着く前にもう一雨・・・傘を忘れたことを再度悔やむ。。。5月の空に弄ばれる午後。
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3月末に「夢見る美しき古都 ハンガリー・ブダペストへ」の最新版が出ました。
2016年に出版させていただいてから、あっという間に3年が経っていました。
その間、多くの方から反響をいただき本当に感謝しております。
初版の本に掲載している店舗などは、その時の人気だけではなく今後のことも含め
熟考を重ねて選んだところばかりでした。それでもブダペストの変化は著しく・・・
この3年間で移転や閉店が予想以上にあり心苦しい思いを抱えていました。
今回それらを一掃して刷新、最新版の出版を一番喜んでいるのはわたしです!
残念ながら閉店してしまった店の代わりには気になる人気店を追加し、
そのまま継続して掲載されている見どころやショップ、レストランのページも
インフォメーションはすべてアップデートしています。
一年を通して美しい風景を楽しめるブダペストですが、
4月から10月はやはりシーズン本番!散歩の楽しい季節です。
ぜひ今年の旅の候補地に、おすすめですよ〜。
アマゾンはこちら
楽天はこちら
温泉もあったまってます。ぬるめで心ゆくまで長湯ができます。お待ちしております。
]]>最初見たときは「令」の字が命令や司令を思い起こさせて、
なんとなくしっくりこなかった。
今年の初春はニューヨークで迎えました
万葉集からの引用と知りその文を見たら、
いつのまにか何度も声に出して復唱していました。
美しい情景が浮かぶかのよう、こんな感覚はひさしぶり。
花、香り、風、鳥、雲、山、春の宴。
2月終わりのブダペスト、公園のクロッカス
古文を声に出して読むなんて、
それこそ「平成」ではしたこと無かったと思う(笑)
あ、まだかろうじて平成なのか。
道端の木々も花がほころび始めました
「今も昔も変わらない」って一文がすごいなと、
この読み手の今って730年、1289年前だと思うと、
なんか頭がふわっと軽く浮く感じがします。
そんなものすごい時を超えた今でも、
やっぱり変わらないことがあるんだなと、
四季折々の自然を愛でる気持ちがそのひとつ。
色とりどりの春の花が植えられた花壇、向こうに見えるのは王宮
ちなみに日本を離れてから、
西暦で頭ん中に思い出を積んじゃっているので、
今年が平成何年なのか実はあまり定かではありませんでした。
とりあえず令和一年は覚えやすい。
と、こそっとブログ更新してみます。
あまりにひさしぶりすぎてログインするのもおぼつかなかった。
]]>週末からちょっと長めの休暇を取っている人も少なくありません。
日本もゴールデンウィークですね!
と、さらっと書きましたが、あまりにも久しぶりなブログ更新。。。
どうやって始めたらいいかと戸惑ってたり(前回の投稿ったら9月だし・・・笑)
2月に入って雪が降り、去年のようにドナウ川に氷が流れるほどではありませんでしたが、
それでも3月下旬にはこれまでの最低気温を更新するかのような寒波に凍えたブダペスト、
イースターが終わる頃、一気に春が訪れました。そしてそれは今年なんだかとても短かった。
ブダ王宮がある丘にのびる散歩道に並ぶ八重桜が見ごろになったのは4月中旬、
つい2週間ほど前のことでした。
以来、日中の気温は30度近くまで上がる日々が続いています。
街中を行く人は半袖にサンダル、どころか一気に露出が上がり、
タンクトップ、ショートパンツ、サマードレス。もう夏本番的な(笑)
そして、この夏のような陽気はまだまだ続きそう。
今年のゴールデンウィークにブダペストにいらっしゃる方、ラッキーですね〜!
と言うことで、遅ればせながら(もうかなりの小声で・・・)
今年もよろしくお願いいたします。細々ながら、ブログ更新していきます。
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8月下旬は思いのほか結構な暑さの残暑が続いていましたが
月が変わった途端に几帳面なほど季節が変わりました。
日中は晴天だと汗ばむような陽気の日もありますが朝晩はかなり涼しいです。
そんな夏の名残りの太陽が予想以上に眩しかった先週末の日曜日、
いくつかのマーケットが開催されていたので、ふらりと街歩き。
7区のドブ通り(Dob utca)、一方通行で歩道が狭く、車が来るとヒヤヒヤするような小道、
数年前まではこんなに観光客を見ることがありませんでした。それが、今では日曜の朝からガヤガヤ感!
この地区の人気はわかっているんだけど、それでも目にする度にびっくりする私。
ドブ通りとキラーイ通りをつなぐパサージュ、ゴジュドゥ・ウドヴァル(Gozsdu udvar)
毎週末、金曜〜日曜にマーケットが開催されています。
アンティークや手作り工芸品やデザイン小物などなど、いろいろと。
レストランが並ぶ人気のパサージュなので混み合うことも多いです。
Gozsdu Weekend Market
金、土、日曜 10:00〜17:00
www.facebook.com/gozsduweekend
ゴジュドゥ・ウドヴァル途中にある歩行者専用の道を曲がるとマダーチ広場(Madách tér)にでます。
この辺りはコーヒーの美味しいカフェやベーカリーなどが続々と集まっています。
地下鉄3線が交差するデアーク広場もすぐそこなのでひと休みしたり軽食をとるには便利な場所です。
マダーチ広場から小環状線を渡って観覧車のあるエルジェーベト広場へ。
ハンガリー発デザインフェアのパイオニアと言えるWAMPが開催されていました。
ここで開催されるのは今シーズン最後、
秋から冬にかけてはブダにあるミッレナーリシュ(Millenárs)というイヴェント会場で開かれます。
WAMP
(2017年秋、冬の開催予定日:10/1, 11/19, 12/3, 12/10, 12/17)
7区に戻って春にも紹介した(→記事こちら)ガーデニング系マーケットの「Kiskertpiac」
夏を超えてわっさわっさと育ったハーブの鉢植え、
バジルやローズマリー、オレガノ、タイム、セージなどなど・・・
そばを歩いただけで、爽やかな香りがふわ〜っと過ぎります。
お好みでブーケも作ってくれる花屋さん、花も笑顔も最高です!
そして、たしか春先には種や苗を売っていたこの店、
ずらりと並べられたトマトやパプリカはすべて品種が違うのだそう、まるで野菜博物館!
収穫の秋はこれから、一足先に今年の夏の太陽の恵みをたっぷり感じた日曜の散歩でした。
Kiskertpiac
次回は10月22日
]]>10年以上前に買って、もう首も振ることのできないオンボロ扇風機、がんばってます(笑)
いくつか前の投稿で書いたエリオット・アーウィットの写真展、
フォトギャラリー「マイ・マノ・ハーズ」にはハンガリーで撮影された写真が集められていますが、
アンドラーシ通りを挟んで同じ通りにある「ロバート・キャパ現代写真センター」では
エリオット・アーウィットの代表作を集めた写真展が並行して開かれています。
さて、なぜロバート・キャパの名を冠した写真センターがブダペストにあるのか、
それはロバート・キャパがブダペスト生まれだから、意外に知られていないかも?
ロバート・キャパについてはまた別の投稿で書きたいと思います。
(ロバート・キャパ現代写真センターでのエリオット・アーウィット展は写真撮影禁止だったので入口だけ)
こちらでの写真展は部屋ごとに「街」「犬」「子ども」などのテーマがあり、
展示数も多く見応えたっぷりでした。キスの写真とか、見たことある作品もいっぱい!
個人的にはロバート・キャパのお墓に覆いかぶさるキャパの母の写真が印象的でした。
この建物はもともとエルンスト・ミュージアムだったもので、
ロバート・キャパ現代写真センターとしてオープンしたのは2013年のこと、
築100年以上の世紀末建築です。
入り口の違う2階と地下に展示場があります。
地下ではブダペストに流れるドナウ川の中州の島で開催される
ヨーロッパでも最大級の夏フェス「シゲト(Sziget)」の25周年を記念した写真展がありました。
1993年からシゲトの撮り続けているフォトグラファーの写真展、
今はなんだかカラフルでモダンで秩序があるというか、だいぶ快適?(笑)になった島フェスですが、
わたしが行き始めた2000年最初の頃は土ぼこりにまみれて泥臭いアナーキーなイメージだったなぁ。
展示されているのがモノクロームの写真ということもあり、
なんだかとってもノスタルジックな気分になりました(年とった〜www)
そうそう、今年の夏は数年ぶりに島フェスに1日だけ行ってきたんです。
その話もまた次回にかな〜。
ロバート・キャパ現代写真センター
Robert Capa Kortárs Fotográfiai Központ
エリオット・アーウィット:レトロスペクティブ
(Elliott Erwitt: Retrospektív)
会期:6月15日〜9月10日
シゲト25(SZIGET 25)
会期:6月12日〜8月31日
]]>ブダペストからコンセプトショップ「Paloma(パロマ)」の話題を寄稿させていただきました。
ブダペスト中心に連立する築100年前後の古い集合住宅、
ほとんどの建物はファサードをくぐり抜けると中庭があり回廊がめぐらされています。
(回廊のタイルもステキ・・・)
1890年代に建設され、当時の所有者の名からワグナーハウスと呼ばれる美しい集合住宅、
この建物の一階と二階にある8部屋で展開しているのがコンセプトショップ「パロマ」
ハンガリーで活躍するデザイナーやアーティストの作品が展示、販売されています。
(複数のデザイナーが部屋を共有しています)
ひとつひとつ丁寧に手作りされたアクセサリーはかさばらないしおみやげにもオススメ、
シンプルなパッケージにもこだわりが感じられます。
ビーズ細工のアクセサリー
MYART jewels www.myart.hu
コンクリートを使用したアクセサリー
NEW ACCENT http://newaccent.eu
木のアクセサリー
handrea www.handrea.hu
シルクのスカーフとアクセサリー
silk&more www.silkandmore.hu
わたしがハンガリー発のデザインを見ておもしろいと感じるのは
パステル調でも鮮やかなものでも、どこか落ち着きのある大人ポップな色使い。
軽やかな色合いだけど、甘すぎず、派手すぎず、なんだか心地いい。
遊び心満載のデザインも楽しくて、身につけたら1日ウキウキとした気分で過ごせそう。
布やビーズ、木を使ったアクセサリー
Vadjutka www.vadjutka.hu
柔らかな色合いのスヌード
Sulyan www.sulyandesign.hu
イソギンチャクをモチーフにしたフェルトのブローチ
feltikinga http://feltikinga.com
画家によるポストカードのセット
Votin Dóra www.votin.hu
ジッパーまでカラフルなポーチ
mandalám www.mandalam.hu
パロマ Paloma
住所: Kossuth Lajos utca 14-16.
営業時間:月〜金 11:00〜19:00 土 11:00〜15:00 休:日曜
http://www.facebook.com/PalomaBudapest
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一日中いろんなイベントが開催されるブダペスト、夜には毎年恒例で花火が上がります。
国会議事堂と鎖橋の間くらい、ふだんは2番のトラムが走っている線路の上から見ていました。
花火がとても近く、時々おなかに響くような爆発音が鳴り、あたりには火薬の匂いも。
バックグラウンドに美しく青きドナウがかかり、大きなのが連続で打ち上がると拍手喝采、
フィナーレ前には国歌が流れるという、とってもハンガリーらしい演出、30分はあっという間でした。
どこにいても、やっぱり花火は夏の風物詩ですねぇ〜。
気温は20℃くらいと結構下がってて、帰り道はちょっと肌寒かったほど。
この週末で夏休みを終え職場に戻る人も多く、学生はもうすぐ新しい学年の始まりです。
秋の気配はすぐそこに。
]]>8月20日は聖イシュトヴァーンの日、ハンガリーの建国記念日です。
不思議なことに毎年この祝日を境に季節が変わり秋の気配を感じるようになります。
今年も天気予報によると20日にはぐんと温度が下がるみたい。
酷暑に悶えた日々もあったけど、夏が終わりになると思うとやっぱりさみしいなぁ。
マグナム・フォトの写真家として知られているエリオット・アーウィット、
彼が1964年にハンガリーで撮影した写真を集めた展示が
フォトギャラリー「マイ・マノー・ハーズ」で開催されています。
パリとブダペストをつないだオリエントエクスプレスの出発を待つ東駅、
社会主義時代のハンガリーは鉄のカーテンの向こう側、
国を離れたらもう帰れないかもしれない、二度と会うことができないかもしれない、
車窓から顔を出す人々、見送る人々の表情がとても印象的でした。
東欧各国が民主化され、EUに加盟し、そしてシェンゲン協定を結んだ今では、
西欧諸国へパスポートのコントロールもなく自由に行き来ができます。
60年代には予想もしなかっただろう未来が来たんだなと感じます。
他にもガチョウが群れをなしていたり、馬車に乗っていたりと牧歌的な風景や
カフェのテラスや建てられたばかりだろう団地のある光景、
わたしはその時代この場所にいなかったのに、記憶の断片を見ているような、
ノスタルジックなモノクロームの写真が集められていました。
この展示があったマイ・マノー・ハーズ(Mai Manó Ház)は
19世紀末、オーストリア・ハンガリー帝国時代に
ハプスブルグの宮廷写真家だったマイ・マノーの写真スタジオとして建てられました。
現在は「ハンガリー写真家の家」として3、4階がフォトギャラリーになっています。
(3階と4階をつなぐ階段)
19世紀末の時代を反映するネオ・ルネッサンス様式の建築も素晴らしく、
入り口には当時の写真館が撮影したポートレートが飾られています。
(2階へと続く階段と天井画)
写真集を集めたショップがある2階までは無料でいくことができるので、
ブダペストの世紀末建築を見に足を運んでみてはいかがでしょう。
1階にあるカフェも居心地がいいのでおすすめです。
マイ・マノー・ハーズ(Mai Manó Ház)
エリオット・アーウィット in ハンガリー
(Elliott Erwitt Magyarországon)
会期:6月15日〜9月10日
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